3月11日に発生した東日本大震災は、現時点においても、死者・行方不明者が1万人を超え、史上例を見ない未曾有の災害となっています。同時に、福島原発では連続して事故が発生するもとで、多面的かつ緊急な対策が必要となっています。
とりわけ、被災地での捜索・救命作業を急ぐとともに、余震が続くなかで不安をかかえながら、満足な物資もなく、不自由な生活を余儀なくされている50万人を超える避難者への救援を強化することが、現局面における最大の課題であると考えます。
住民の命と暮らしを守るうえでは、何よりも国の役割発揮こそ求められています。政府がそうした立場に立ち、現地対策本部の設置などあらゆる手段を使って、被災地の住民の人命を第一にした緊急対策をとるべきです。
こうした点から、以下の緊急要求のすみやかな実現を求めます。
1.必要な物資の確保について
政府の責任において必要物資を緊急に輸送し、ボランティアの活用も含めすべての被災者に行き渡るよう対策を講ずること
2.避難所及び全国での燃料確保等について
(1) 避難所に必要な人員を配置するとともに、燃料、水・食料、臨時電話などの確保と正確な情報提供を行うこと。さらに、ガソリン・灯油など燃料の全国的な確保に万全を期すること
(2) 必要物資および医療・看護師等の輸送に携わる民間ボランティア車両についての燃料対策を講ずること
(3) 正確な広報と情報開示によって国民の不安を除去し、必要以上の買いだめ防止などに努めること
3.東京電力福島原子力発電所の爆発事故への対応について
(1) 原子力安全委員会に必要な権限を与え、状況の正確な把握と安全対策を強化すること
(2) 放射能対策や避難体制に万全の措置をとること