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国旗 世界の労働者のたたかい
スロバキア
2003

 ズリンダ中道右派政権の下で、公共料金値上げや実質賃金の削減が実施されようとしている。12月10日、これに反対する労働者約1万人がブラチスラバ市内でデモ行進を行った。スロバキア労組連合(KOZ)が主催したもので、国内各地から集まった労働者は、同市郊外から市の中心部まで2時間かけてデモをおこない、国民蜂起広場に集まった。「人間を大切にしない政府はいらない」と書かれたプラカードや労働組合の青色の旗を掲げて政府に抗議した。
 10月に成立した第2次ズリンダ政権は、緊縮財政をすすめ、電気、ガス、水道などの公共料金や医療費の値上げや大企業本位の自由化や規制緩和、国営企業の民営化を推進している。KOZによると、1998年以降、実質賃金は7%以上下落し、この当時64万人が貧困ラインで生活しており、政府の改革方針で貧困生活者は150万人を超えるという。
 「競争力の強化」を理由に、解雇規制の緩和、夜間勤務手当ての削減をねらった日中労働時間の延長などを内容とする労働法制の大改悪を提案している。これは74年まで続いた独裁政権下の状況にまで労働者の権利を後退させる提案であると、労組は強く批判している。