【指針】すべての女性と女の子たちに 権利、平等、エンパワーメント(584号・全労連新聞2025年3月号)
毎年、3月8日は国際女性デー。UNWomen(国連女性機関)の2025年テーマは「すべての女性と女の子たちに:権利、平等、エンパワーメント」。エンパワーメント(それぞれが能力を最大限に発揮して自己決定や自己実現を行うこと、その能力を社会や集団が引き出すこと)を図ることがテーマにされていて、この点は全労連が進める「対話と学びあい」の方針とも通ずる。常に変革し続けるために「次の世代、若者、女の子たちに力を与えること」が、ビジョンの中心である。
国際女性デーは、1975年に国連が記念日として制定し、2年後の国連総会で議決された。今年は制定されてから50年の節目。イタリアでは、この時期咲き始めるミモザ(花言葉は「感謝」)を男性が女性に贈り、日頃の感謝の気持ちを伝えることから、ミモザが国際女性デーのシンボルにもなっている。ちなみに、11月19日は国際男性デー(まだ国際デーのリストには加えられていない)。
全労連25国民春闘キャンペーンでハラスメント・暴力・差別の根絶を
いま、エンパワーメントが必要な事態があまりに多い。ジェンダーギャップ指数、ジェンダー意識のアップデート、LGBTQI+の生きづらさ、職場でのハラスメントや暴力、男女賃金格差、昇進・昇格、労働時間、管理職・意思決定機関の女性比率、議員の女性割合…。職場でこれまで以上に労働組合が力を発揮する時だ。
どんなライフステージにおいても女性が働きやすい職場は、男性やLGBTQI+も含む全ての人々が働きやすい職場になる。職場にまだある差別やハラスメント、暴力をなくすため、25春闘付属「あらゆるハラスメントと女性や性的マイノリティ差別の根絶をめざすキャンペーン」を全国の職場や地域で盛り上げよう。
政府には、仕事の世界でのハラスメントと暴力を禁止する法制定とILO第190号条約批准を迫る請願署名を大拡散しよう。国連女性差別撤廃委員会の勧告を活かし、国際水準で生き働くため、労働組合が先頭に立とう。