持続可能な社会を求めて
地球温暖化STOP!なくせ貧困!食糧主権の確立
全労連「G8サミット行動」
全労連は7月4日(金)〜6日(日)の3日間、北海道・札幌でG8サミット行動を行った。参加者は8組織から32人。持続可能で安心して暮らせる社会を求め、「地球温暖化STOP!なくせ貧困!食糧主権の確立」を広くアピール、世界の仲間と交流した。
4日は「ストップ温暖化」学習集会を皮切りに夕食・国際交流会とキャンドルナイト(青年企画)で深夜まで学習と交流を深めた。
5日は100人の青年が集った国際フォーラムと5千人のピースウォークに参加し、夜には6カ国280人の参加した国際平和シンポジウムを開催した。
6日の女性の日行動では、6カ国の女性と持続可能な社会をめざす運動について交流した。
・ストップ温暖化学習集会
会場は、科学者会議、水俣原告団、有明・諫早湾原告など、さまざまな団体からの参加者であふれていた。前半は、スライド(公害地球懇作成)を上映し、その後、高尾山の橋本さんが運動の報告と、地球環境について講演。全労連・野村昌弘常任幹事から行動提起を行った。
後半は、分散会形式で、3つの班に分かれて討論した。「青年・次世代」の班では、前全労連青年部長の小川薫さん(自治労連・愛知)が座長をつとめ、「地球環境のイロハ」から質疑応答で全員から発言が出るなど、積極的に分散討論ができ学びあえた。他の分散会でぼ全労連・中山益則常任幹事、自治労連・殿岡中央執行委員が座長をつとめ、温暖化問題や地方でのとりくみなどについて討論が行われた。
(公害・地球懇と全労連の共催、全体参加はおよそ70名)
・国際交流のつどい(7/4)
バスで岩見沢まで高速道路で移動し、旧北村の廃校を利用した「ぱる」で国際交流の集いが行われた。冒頭に全労連・野村昌弘青年部長が、青年のとりくみと次世代に残す地球環境について発言。他にも、ビアカンペシーナのヘンリー・サラギ氏が食糧主権や飢餓の問題について発言、農民連女性部から訴えや各地の農民連から踊りや文化行事が披露された。
後半は「青年国際企画」で、地元の青年や、北海道民商青年部、北海道高教組青年部なども加わり、インドネシア、タイ、韓国、スペインの青年とキャンドルナイトをしながら交流。およそ70名の青年が、肩を組み、公害地球懇のメンバーで歌手でもある橋本のぶ代さんの伴奏で歌声が深夜まで続いた。
(農民連と全労連の共催で、参加者は全体で400名)
・国際青年フォーラム(7/5)
約100名の青年が集い、海外の代表とシンポジウムを行った。
全労連が作成した台紙プラカードに、海外の青年と日本の青年がいっしょに「ピースペイント」を行いその後のピースウォークにどのように参加するのかという思いを交流した。
また、核兵器廃絶についても、「21万羽折鶴プロジェクト」を宣伝し、英語版の鶴の折り方フライヤーで一緒に折鶴を折る姿が印象的だった。ボランティアで参加した学生通訳の女性も「私も長崎出身で、ぜひ海外代表に知ってほしかった。ありがとうございます!」と発言し、共感を広げた。
シンポジウムでは、前日につづいて、海外代表の青年から、G8のトップからではなく、地域から(草の根のように)運動を広げていくことの重要性が出された。
それを受け、班討論では「自分がどうやって参加していくか」「家に帰ってから、なにをしたらいいのか」「世界と自分はつながっている」など率直に議論。海外代表からも「G8の会議より、青年のみなさんで話し合うことの方が(よっぽど)重要です」と発言がされた。
・ピースパレード(7/5)
全体で5000名の参加者。北海道の平和サミット連絡会、北海道平和運動フォーラム、ほっかいどうピースネットの3者主催で、「食糧主権・農業」「債務問題」「投機マネー」「戦争」「環境」を訴え、「大国のサミットではなく、地球と世界が抱える問題への真の解決を」求めてパレードした。
・国際平和シンポジウム(7/5)
5日の18:00-20:45まで、札幌市内のかでるホールで「核も戦争もない平和で公正な世界を!」国際シンポジウムを開催。この集会には、6カ国、280人が参加した。集会では、フィリピンの「債務からの自由連合」前会長、平和と安全のためのフィリピン女性連合のアナ・マリア・ネメンゾさん、世界平和評議会執行書記のイラクリス・ツァブダリディスさん、韓国全国農民会のナム・ソンミンさん、日本原水協の高草木事務局長、新婦人の高田会長、全労連小田川事務局長の六名をパネリストに、北海道連絡会の橘さん(道民医連)をコーディネーターにしてシンポジウムを行った。
各パネリストの報告からは、平和、くらし、雇用、環境などの直面する課題で、実態とG8とのかかわりが報告され、地球温暖化問題を中心に平和で公正で持続可能な社会を実現するたたかいが報告された。会場からは横須賀の原子力空母母港化反対の取り組みや、水俣訴訟の原告、看護師の労働実態などが報告された。集会は最後にG8諸国にあてたメッセージ(別項)を採択した。
・全労連企画「多喜二ツアー」(7/6)
6日10時から12時まで小樽で多喜二ツアーを行い全労連ツアーの参加者の中から13人が参加した。多喜二祭実行委員会事務局次長の柴田健一さんの案内で、多喜二文学碑、墓参、運河地区などを回りながら、多喜二の足跡と当時の小樽の状況や労働者のたたかいについて学んだ。
・女性行動(7/6)
ビア・カンペシーナ、農民連女性部、全労連女性部、婦団連、新婦人が呼びかけたG8サミットに対抗する「女性の日」行動が6日札幌市内共済会館を会場に開催され、135人が参加した。
集会は、「日本にやってくる志を共にする世界の女性たちと共同し、切実な要求をサミット参加国の首脳にアピールすること、持続可能で安心して暮らせる社会を全世界の子どもたちに手渡そう、実効ある温暖化対策の実現や食料自給率の向上、戦争も核兵器もない世界の実現と女性の地位向上を要求する運動を草の根から巻き起こそう」と開催したもの。
参加国は、韓国、バスク、タイ、フィリピン、カナダ、日本。討論の中では、各国での新自由主義のもとに女性のおかれている状況が報告され、たたかいを交流した。また、食糧主権、地球環境を守るためにも女性の視点での行動の提起が強く求められていることを確認した。
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