2002年国民春闘共闘情報
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第 9 号 2001年12月25日

産業別・単産別総括表

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最終は2.45カ月+α、74万円

年末一時金。深刻な不況下で減額押し付け

スト闘争など春闘につながる奮闘も

1.国民春闘共闘委員会は21日、2001年年末一時金の第6回・最終集計を行った。これには、各単産・部会、地方春闘共闘からこの間の新たな回答引出し、上積みをはかった組合の回答・妥結状況など最終的な報告が寄せられた。

2.回答+妥結状況は各々総括表のとおりで、その特徴はつぎのような諸点である。

(1) 登録組合数 860組合 登録31単産中 全単産に回答
(2) 回答組合数 739組合 回答引出し率 85.9%
(3) 妥結組合数 509組合 妥 結 率 59.1%
(4) [回答+妥結]      
  単純平均 739組合 2.45カ月+α 741,352円
  前年実績 同一組合   781,764円
  引上げ率 同一組合対比   ― 5.17%
  加重平均 186,685人   831,823円
(参考) 前年同期(00.12.21) 764組合 2.57カ月+α 781,984円



3.年末をむかえ、ほとんどの組合が一時金を支給させている。この間、未解決の各組合は全面決着を迫る交渉を重ねて回答引出し、上積みをめざしてきた。その結果、回答引出し率は90%に近づき、60%の組合が妥結した。一部未解決組合でも回答のあった水準で仮払いさせつつある。
 全体(合計欄)の特徴の第一は、単純平均が2.45カ月プラスαで74万1352円、一人当たりの加重平均は83万1823円になったが、月数で0.16カ月減、金額では4万0412円の減少(△5.17%)を余儀なくされたことである。製造業では深刻な不況とIT関連の業績不振、非製造業ではこれにテロ・報復戦争と狂牛病問題が加わり、いずれも苦しい経営状況を反映した水準である。
 第二は、こうした経済状況を反映して「マイナス相場」の攻防が多いなか、前年実績以上が197組合(同額が16組合)見られるなど、勝ち組みと負け組みの格差が大きかったことである。
 第三は、山場の11月段階で「スト突入」「残業拒否」などの闘争報告が例年以上に多くの単産から寄せられ、第2次、第3次と回答を上積みさせた組合は253組合(回答組合数の34.2%)に及んでいる。02春闘につながる粘り強い奮闘であったといえる。

4.産業別に見た特徴は、前年実績対比でプラスになっているのが全印総連と映演共闘の2単産で、同率が外銀連であった。他の単産はマイナスで、減額幅が比較的少なく(下げ幅1%未満)ほぼ同水準を確保したのは化学一般労連・紙パ、建交労・鉄道、全倉運で、下げ幅が大きいのは建設業単産と金融業単産で10%を超えるマイナスが見られた。
 個別組合の回答では、60〜69万円台に106組合が集中し、50から59万円台に79組合、70〜79万円台に60組合、40〜49万円台に57組合が続いている。100万円以上がちょうど100組合見られたものの、50万円未満も135組合あり高低のバラツキが拡大している(グラフ参照)
 これまでの最高は出版労連傘下の330万3200円(4.26カ月)。150万円以上の回答は出版、民放などマスコミ関係を中心に22組合が勝ちとり、回答次数の最高は大証大塚証券分会(全証労協)が第6次回答まで上積みさせた。



5.他団体の集計結果について(いずれも妥結)


連 合(最終) 12月21日現在 月 数 金 額 (引上げ率)
単純平均 299組合 1.99カ月 548,216円 −7.73%
加重平均 55.3万人 2.40カ月 786,653円 −6.38%


日経連(最終) 12月19日現在 月 数 金 額 (引上げ率)
単純平均 主要235社   709,029円 −3.17%
加重平均     815,141円 −0.01%


来春1月11日に「全国新春宣伝統一行動」を

国民春闘共闘は日経連とNTTに抗議

午後、第2回総会で春闘方針を確定

 新春の11日(金)は「全国新春宣伝統一行動日」で、すでに、各地方ごとに宣伝個所、ビラ配付の計画がすすみつつある。前回は35地方が取りくみ、駅頭・繁華街など443個所で春闘宣伝を実施し、計20万枚の新春ビラなどを配付した。今回はこれを上回る取りくみが期待される。
 中央では、国民春闘・東京春闘共同による早朝宣伝を、東京、新宿、池袋、霞ヶ関周辺の各駅頭で実施するのをはじめ、都内40個所で一斉宣伝行動(東京春闘主催)が取りくまれる。また、日経連の臨時総会(春闘対策の「労問研報告」を決定)に合わせて、東京会館前での抗議行動、丸の内・大手町昼デモ、NTT持株会社前での抗議行動も予定されている。同日午後には、国民春闘共闘の第2回総会で「春闘方針」を確定し、02国民春闘のスタートを切る。
 春闘方針議論の過程で、いちばん意見が寄せられたのは「国民一揆型」の表現だった。深刻な不況下でのリストラ競争で、史上最悪の失業率、加えて、医療制度の大改悪を狙い、公務員制度の改悪、「解雇自由」の法律づくりまで…。財界・大企業や自公保政権の労働者・国民いじめが厳しいだけに、「国民一揆型」に反対や削除を唱える人も「気持ちはわかるが…」という前提が付いた。来る11日の総会ではこの問題にも決着がつく予定である。





 [御礼]2001年年末一時金集計は今回をもって最終です。この間の定期的な調査報告にご協力いただいた各位に深く感謝申し上げます。



国民春闘共闘委員会 年末年始休業のお知らせ
年末12月28日(金)から 新年1月3日(木)まで休業します