2005国民春闘共闘情報
全労連HP

第 30 号  2005年06月13日

 

パートの平均は0.76ヶ月分、6万円台

臨時・嘱託含め8単産81組合が獲得

 05夏季一時金「パート・アルバイト等の回答・妥結状況」の集約について

2005年6月13日 ●国民春闘共闘委員会


パート・臨時・嘱託の総括表へ




 [集計結果の概要] 国民春闘共闘は6月10日、「パート・アルバイト等の夏季一時金回答・妥結状況」を集約しました。昨年の年末に続いて2度目の調査です。獲得状況は一覧表のとおりで、生協パート、全労連全国一般、日本医労連、全印総連など8単産からのべ81組合の獲得状況が報告されました。うち、パートは0.76カ月分で推定6万円台になります。臨時・嘱託・非常勤は0.81カ月分で推定10万円前後を獲得することができました(金額の推定は04年末の支給額より試算)。
 傾向としては、正規労働者の第1回集計が前年比プラス1万3780円(引上げ率1.71%)になったのに連動して、パート・アルバイトなどの非正規労働者も集計産業の違いがあるものの前年比で若干のプラスになっています。

商業・サービス中心で全体傾向は微増

 [雇用形態別の特徴] パート(短時間勤務)の夏季一時金は月数報告が多く、5単産・60組合の平均で0.758カ月分になりました。これを獲得したのは生協パートの37組合をはじめ、日本医労連13組合、全労連全国一般8組合、化学一般労連1組合、郵産労1業種などです(別表参照)

 なお、前年実績や今季支給額についても合わせて報告を求めましたが、今夏が初めての集計のために多くの未報告がありました。したがって、正規・登録組合の定期的な集計のように支給額による同一組合同士の比較はできません。そこで、月数の単純平均同士で比較すると、前年が0.747カ月分、今季が0.758カ月で1.47%増となり、傾向として若干のプラスになっています。

 産別平均でも、支給月数がマイナスになっているのは生協労連以外見当たらず、全国一般(13.3%)、日本医労連(2.2%)ともプラスになっています。これは、直近の好・不調の経営実態が一時金の支給月数に反映したものといえます。
 つぎに、臨時・嘱託・非常勤(勤務日数が正規より少ない)では、日本医労連の7組合、全印総連2組合など6単産・13組合の平均で0.805カ月分になりました。これも前年実績の報告が不十分で単純比較はできませんが、報告のあるうち、マイナスになっている単産はなく、生協労連、全国一般が同月数、映演労連が増額となっています(別表参照)

 これとは別に、全印総連と映演労連の単組では「契約社員」「有期社員」(正規とほぼ同じ勤務形態)などの雇用名称で、正社員より低いながら68万円(映演労連)の一時金を獲得しています。

 今回の獲得状況は、集計産業が不況型であることや中小企業が多いことなどから、大手・正社員の大幅引上げ(日本経団連調べで4.65%)に比べて微増にとどまっており、「総額人件費抑制」の経営姿勢が雇用形態の弱いところに反映したものになりました。同時に、パート、臨時・嘱託労働者などの要求を掲げ、正規労働者とともにたたかったからこそ勝ちとった貴重な成果であり、各単産の奮闘ぶりを示すものです。今回の報告数81組合は04年末一時金の159組合、05春闘の賃上げ160組合の約半数であり、残る組合の奮闘に期待するものです。

(以 上)



 
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