2006国民春闘共闘情報
全労連HP

第31号・パート一時金  2006年06月12日

 

パートの平均は0.73カ月分

臨時・嘱託含め10単産100組合に回答

 06夏季一時金「パート・アルバイト等の回答・妥結状況」の集約について

2006年6月12日 ●国民春闘共闘委員会


パート・臨時・嘱託の総括表へ




 [集計結果の概要] 国民春闘共闘は6月9日、「パート・アルバイト等の夏季一時金回答・妥結状況」を集約しました。獲得状況は一覧表のとおりで、生協パート、日本医労連、出版労連、建交労など10単産からのべ100組合(前年同期は81組合)の獲得状況が報告されました。うち、時間給のパートは平均0.73カ月分(同0.76カ月分)になります。日給の臨時・嘱託・非常勤は平均0.97カ月分、月給の契約・有期などでは平均1.5カ月の回答・妥結状況になっています
 傾向としては、正規労働者の第1回集計が月数で前年比マイナス0.02カ月、金額ではプラス4586円、引上げ率0.58%(同1万3780円、1.71%)になったのに連動して、今回のパート・アルバイトなどの集計結果も前年比の月数が若干のマイナスになっています。今のところ、商業・サービス産業が多数を占めていることも要因のひとつです。(注:金額計算は遅れ気味)。

商業・サービス中心で支給額は微増

 [雇用形態別の特徴] パート(短時間勤務)の夏季一時金は月数報告が多く、8単産・71組合の平均で0.73カ月分になりました。これを引き出したのは生協パートの47組合をはじめ、日本医労連16組合、出版労連2組合、郵産労2業種などです(別表参照)。

 なお、前年実績や今季支給額についても合わせて報告を求めましたが、春闘が遅れていることもあり、金額計算が進んでおらず多くの未報告がありました。したがって、正規・登録組合の定期的な集計のように支給額による同一組合同士の比較はできません。そこで、月数の単純平均同士で比較すると、前年実績が0.738カ月分、今季が0.730カ月で0.008カ月分の減となりました。但し、春闘で計算基礎の時間給を平均15円以上引き上げており、傾向として若干の増額になる見込みです。
 産業別に見て、支給月数がプラスはなく、同月が化学一般と郵産労、マイナスになっているのは生協労連、日本医労連、全印総連です。報告のあった71組合では、月数プラスが11組合、マイナスが12組合、同月が34組合、対比不能が14組合でした。

 つぎに、臨時・嘱託・非常勤(勤務日数が正規より少ない)では、生協労連の13組合、日本医労連5組合、建交労と出版労連各3組合など5単産・25組合の平均で0.97カ月分になりました。こちらは前年実績の報告が不十分で単純比較はできませんが、報告のあった日本医労連では同月が多数を占めています。これとは別に、出版労連と建交労、地銀連の単組では「契約社員」「有期社員」(正規とほぼ同じ勤務形態)が正社員より低いながら平均1.53カ月の一時金を獲得しています。

 今回の回答・妥結状況は、集計組合が商業・サービス産業であることや中小企業が多いことなどから、「業績低迷」や「総額人件費抑制」の経営姿勢が雇用形態の弱いところに反映したものになりました。同時に、パート、臨時・嘱託労働者などの要求を掲げ、正規労働者とともにたたかったからこそ勝ちとった貴重な成果です。今回の報告数100組合は05年末一時金の206組合、06春闘の賃上げ195組合の約半数であり、残る組合の奮闘に期待するものです。

(以 上)



 
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