2006国民春闘共闘情報
全労連HP

第 42 号  2006年08月10日

(全国の改定状況)

 

宮城、群馬、愛知で目安プラス2円

 06地域別最賃  26都府県でプラス1円

生活できる金額を。各地方が異議申出

 写真

 06年度の地域別最低賃金は、中央最賃審議会の「Aランク4円、B4円、C3円、D2円の引上げ」を目安に「地方審議会における合理的な自主性発揮」とする答申にもとづき、各地方審議会が開催され、8日までに47都道府県すべての新時間額が答申されました。
 その結果、宮城、群馬、愛知の3県で「(目安額プラス2円」(昨年も3県)、山形、東京、福井、奈良、福岡など26都府県で「目安額プラス1円」(同16県)をかちとり、18道県では「目安どおり」になりました。全国加重平均は673円になります。なお、昨年は「地場産業の衰退」などを理由に、異例の「目安額マイナス1円」(2県)がありましたが、今年は許しませんでした。一方、京都、大阪、兵庫が揃って「目安どおり」や、首都圏各都県と九州各県が「目安プラス1円」などの横並び現象が見られました。

 このように06地域最賃は、2年連続して2〜4円の有額目安を引き出し、加えて全国的に1円、2円を上積みさせたことにより、地域別最低賃金を意識しながら時間給を設定している各企業や自治体では「5円」「10円」の単位で引上げるところが増えるものと予想されます。今回の結果は、「生活できる金額」(15万円以上)から見ればきわめて不十分ですが、低額時給の改善に大きな役割を果たすものと思われます。

 この間、各地方組織は地方局・審議会に対し、「時間額を1000円以上に」とする最賃改善署名を武器に、「最賃生活体験」のデータと声、自治体や地域の「時間給調査」などを示し、生計費原則にもとづく「生活できる最賃額」へ、現行水準の抜本的な引き上げを求め、要請、傍聴、座込み・宣伝行動などを取りくんできました。こうした運動が、官民一体ですすめられ前進してきたことが、公労使各委員の主張、マスコミの報道にも影響を与えてきました。

 これまでの審議態度では、47都道府県中、全会一致が20県(昨年は16県)、使用者側反対が13県(同21県)、労働者側反対が16県(同12県)などとなり、昨年に比べ使用者側反対が8県減り、労働者側反対が4県増え、全会一致も4県増えました。県労連などによる「異議申出」のとりくみは、9日に埼労連が申出たのをはじめほぼ全国的に準備・検討されています(昨年は40都道府県)。

 (写真は神奈川労連の労働局前座り込み)  

(全国の改定状況)


(以 上)


 
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