2009国民春闘共闘情報
全労連HP

第 3 号  2008年11月17日

産業別・単産別総括表   個別回答一覧へ    パートの一時金獲得状況

 

半数近くに回答。平均75.3万円

 08年末一時金回答・第2回集計  前年比3.6%の減額

不況が直撃。紙パ、倉庫、郵政、一般は順調

2008年11月17日 国民春闘回答集計センター

1.国民春闘共闘委員会は11月14 日、年末一時金の第2回集計をおこなった。24 単産・部会から登録組合の44%にあたる313組合が回答を引き出し、うち87組合が妥結している。同時に調査したパート等の一時金は日本医労連、生協労連、全労連全国一般などが回答を引き出している。

2.回答+妥結状況は「総括表」のとおりで、集計結果の概要は以下のとおりである。

 
(1) 登録組合数 713組合 登録29単産中 24単産・部会に回答
(2) 回答組合数 313組合 回答引出し率 43.9%
  第2次回答以上 37組合 回答数の 11.8%
  前年回答額以上 82組合 金額回答数の 38.0%
  妥結組合数 87組合 妥 結 率 12.2%
(3) [回答+妥結] 組合数・人数 回答月数 金  額
  単純平均 313組合 2.33カ月+α 753,051円
  前年実績 (同一組合)   781,267円
  引上げ率 (同一組合対比)   −3.61%
  加重平均 83,234人   807,453円
  前年同期(07.11.19) 101,645人   892,150円

3.各単産は11月14日までに回答指定日を迎え、11・13統一行動を中心に回答を引き出し、または上積みの交渉を集中してきた。今回は、通信労組、全労連全国一般、金融労連、民放労連、日本医労連、地方マスコミ(新聞)などより第1次回答の初報告があり、このほか建交労、JMIU、化学一般労連、生協労連、全印総連、出版労連などの単産・部会からは追加の第1次回答と上積み回答が寄せられた。

 この結果、回答引き出し数は半数近い44%に達し、単純平均が2.33カ月+アルファの75万3051円、一人当たり加重平均で80万7453円になり、1週間前の第1回集計(既決分を含む)に比べて支給月数・金額とも上昇したものの、対前年同期比が▲2万8216円、引き上げ率にして▲3.6%と、低下傾向が続いている。これは、世界的な景気後退のもとで、各民間調査機関の「3〜4%のマイナス」予測と類似する傾向になっている。

 多くの中小企業が燃料や素材・鋼材・商品など仕入れ価格の高騰、サービス業を中心とした業績の低迷、金融機関の貸し渋りなどを理由に、前年実績を割りこむ回答水準が目立っている。なかには、労働者の生活実態や前年実績を配慮しない大幅減額の回答も同居している。単産別に見て、前年実績プラス・アルファをかちとっているのは、建交労建設、化学一般労連紙パ、全国一般製造、通信労組、郵産労、全倉運、全国一般などの8単産部会で、きびしいなかで健闘しているのが特徴である。

 例年活発な第2次回答以上の上積みは、いまのところ37組合(回答数の12%)。これまでの最高額は出版労連傘下の273万円余で、150万円以上の回答は出版、民放の計9組合にとどまっている。従来の高額回答組合や大手組合がやや苦戦しているのも特徴である。
 各単産は次週の26〜28日を中心に「秋年末要求の決着を迫る統一行動」などを設定しており、要求の前進、決着を迫ろうとしている。

医療は1.02カ月、生協が0.85カ月

パート等の一時金、回答引き出しすすむ

4.並行して実施したパート等(時間給労働者)の一時金は、これまでのところ日本医労連42組合と生協労連25組合、全国一般6組合、全印総連2組合の計75組合が回答を引き出した。平均支給月数は0.95カ月で、金額は計算が遅れているため現状では不確定。単産別では、医労連が1.02カ月で前年実績(1.07カ月)の水準を下回っており、生協労連でも0.85カ月で前年同期(0.91カ月)の水準を下回っている。いずれも、正規より厳しい生活実態にあり、最低でも前年実績以上または1カ月以上の一時金支給が期待される。




 
 貧困・生活危機突破の大運動で、変えるぞ大企業中心社会(案)




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