2009国民春闘共闘情報
全労連HP

第 7 号  2008年12月24日

産業別・単産別総括表   個別回答一覧へ    パートの一時金獲得状況

 

最終は平均3万円減、68.6万円に

製造・金融・マスコミなどが前年比マイナス

 年末一時金。パートは平均6.7万円

2008年12月24日 国民春闘回答集計センター

1.国民春闘共闘委員会は22日、2008年年末一時金の第4回・最終集計を行った。これには、各単産・部会、地方春闘共闘からこの間の新たな回答引出し、上積みをはかった組合の回答・妥結状況など最終的な報告が寄せられた。

2.回答+妥結状況は各々総括表のとおりで、その特徴はつぎのような諸点である。

 
1) 登録組合数 712組合 登録28単産中 全単産に回答
2) 回答組合数 590組合 回答引出し率 82.9%
3) 第2次回答以上 170組合 回答上積み率 28.9%
  前年実績額以上 143組合 金額回答408組合の 35.0%
4) 妥結組合数 417組合 妥結・解決率 58.6%
5) [回答+妥結] 組合数・人数 回答月数 金  額
  単純平均 590組合 2.15カ月+α 686,141円
  前年実績 (同一組合)   717,914円
  引上げ率 (同一組合対比)   −4.43%
  加重平均 148,091人   814,593円
(参考) 前年同期(07.12.21) 603組合 2.22カ月+α 718,248円
  前年同期・加重平均 145,596人   823,764円

3. 08年末一時金はこの間のたたかいによって、未解決の各組合が全面決着を迫る交渉を重ねて回答引出し、上積みをめざしてきた。その結果、回答引出し率は8割を超え、妥結する組合も6割に迫っている。未解決組合でも回答水準で支給日に仮払いさせつつある。
 全体(合計欄)の特徴の第一は、単純平均が2.15カ月プラスαで68万6141円、月数で0.09カ月減、金額では3万1773円減(▲4.43%)となり、5年ぶりに大幅な減額になったことである。世界規模の景気後退と円高のもと、輸出型の自動車、電気、情報機器など製造業大手を中心に経常利益の大幅な下方修正が続いており、関連する中小企業などにも少なからず反映した回答水準となっている。第二は、昨年末以降の原油・原材料・食料品の高騰が多くは高止まりのまま企業経営を圧迫するなかで、価格転嫁がしきれない各製造業、運輸、商業サービスなどで前年実績を確保できなかった。第三は、こうした経済状況のなかで、金融やマスコミ関係などでは取引の縮小、売上げ・収入減などのきびしい経営環境がつづき、前年比マイナスの回答が集中している。
 たたかいの特徴は、秋季年末闘争山場の11月13日を中心に「スト通告」「残業拒否」などの闘争報告が多くの単産から寄せられたが、第2次、第3次と回答を上積みさせた組合は170組合で回答組合数の29%(前年は32%)に減少した。前年実績額以上を獲得した組合も143組合で35%(前年は53%)にとどまるなど、たたかった割には成果に直結しない年末闘争となった。これらは09春闘につながる教訓であり、雇用の安定、経営環境の改善を含めた総合的な政策の実現が求められる。


4. 産業別に見た特徴では、前年実績対比マイナスが全産業的に21単産・部会に広がっているのに対して、プラスになっているのは検数労連の7.82%アップをはじめ、建交労・建設3.38%、全倉運2.77%、郵産労2.65%などの6単産と地方登録組合に見られた。
 これまでの最高は出版労連傘下の273万4733円(5.0カ月分)。150万円以上の回答は出版、民放などを中心に15組合が勝ちとり、回答次数の最高はJMIUの組合が第5次回答、同じくJMIU2組合、日本医労連2組合、全証労協1組合の計5組合が第4次回答まで上積みさせている。



パートの一時金は0.92カ月。若干の増加傾向

5. 並行して実施したパート等(時間給労働者)の一時金は、日本医労連101組合、生協労連57組合、全労連全国一般32組合と建交労、全印総連の計198組合(前年は191組合)が回答を引き出した。平均支給月数は0.92カ月で、金額は計算が遅れているため現状では60組合平均で6万7644円になった。単産別の支給月数では、日本医労連が1.05カ月で前年実績(1.05カ月)並み、生協労連は0.77カ月(前年は0.74カ月)、全労連全国一般でも0.81カ月(同0.74カ月)でともに微増となった。
 臨時、準職員、嘱託、非常勤など日額労働者は、日本医労連、生協労連、全労連全国一般、建交労などの90組合(前年は66組合)が回答を引き出した。平均は1.09カ月となり、こちらは前年実績(1.13カ月)に比べて若干の減少(金額も減少)傾向を示した。


6.他団体の集計結果について(連合は回答+妥結、日本経団連は妥結集計)


連合(冬分最終) 12月17日現在 月 数 金 額 (引上げ率)
単純平均 4303組合 2.04カ月 488,870円 −2.49%
加重平均 257.3万人 2.46カ月 704,607円 −0.68%


日本経団連(大手最終) 12月17日現在 月 数 金 額 (引上げ率)
単純平均 主要175社   776,061円 +0.52%
加重平均     889,064円 −0.36%




来春1月7日中心に全国で「新春宣伝行動」


国民・東京両春闘共闘は主要5駅頭で


 春闘共闘は新春の7日(水)を中心に全国各地で「新春宣伝行動」を取りくむ。すでにビラの清刷版下を送付済みで、地方・地域ごとに宣伝個所、新春ビラ配付の計画がすすみつつある。前年は43都道府県が取りくみ、駅頭・繁華街など336個所に2709人が参加して宣伝行動を実施し、全国で約11万枚の新春ビラを配布した。
 中央では、国民春闘・東京春闘共同による早朝宣伝を、東京駅丸の内北口、新宿駅西口、池袋駅東口、霞ヶ関駅、虎ノ門駅周辺で実施するのをはじめ、都内約65個所の駅頭・繁華街で一斉宣伝行動(東京春闘主催)が取りくまれる。また、14日(水)には、金融庁・厚労省&日本経団連包囲・丸の内デモを実施し、国民春闘共闘第1回単産・地方代表者会議で「春闘方針」を確定して、09国民春闘のスタートを切る。





 [御礼]
 2008年年末一時金の回答集計は今回をもって最終です。この間の定期的な調査報告にご協力いただいた各位に厚く御礼申し上げます。



国民春闘共闘事務局 年末年始休業のお知らせ
年末12月27日(土)から 新年1月4日(日)まで休業します

(以 上)


 
 貧困・生活危機突破の大運動で、変えるぞ大企業中心社会




国民春闘共闘情報