2010国民春闘共闘情報
全労連HP

第 5 号  2009年11月16日

産業別・単産別総括表   個別回答一覧へ    パートの一時金獲得状況

 

第1次回答引き出す。平均66.3万円

 9年末一時金回答・第2回集計  前年比10万円余の減額

製造業が大幅ダウン。紙パ、医療は順調

2009年11月16日 国民春闘回答集計センター

1.国民春闘共闘委員会は11月13日、年末一時金の第2回集計をおこなった。19単産・部会から登録組合の41%にあたる292組合が回答を引き出し、うち76組合が妥結している。同時に調査したパート等の一時金は日本医労連、生協労連、全労連全国一般などが回答を引き出している。

2.回答+妥結状況は「総括表」のとおりで、集計結果の概要は以下のとおりである。

 
1) 登録組合数 711組合 登録29単産中 19単産・部会に回答
2) 回答組合数 292組合 回答引出し率 41.1%
  第2次回答以上 26組合 回答数の 8.9%
  前年実績額以上 48組合 金額回答数の 25.0%
  妥結組合数 76組合 妥 結 率 10.7%
3) [回答+妥結] 組合数・人数 回答月数 金  額
  単純平均 292組合 2.06カ月+α 663,774円
  前年実績 (同一組合)   769,828円
  引上げ率 (同一組合対比)   −13.78%
  加重平均 89,166人   685,589円
  前年同期(08.11.14) 83,234人   807,453円


3.各単産は11月13日までに回答指定日を迎え、各々翌日を中心にストライキや時間外拒否などの統一行動を構え、回答引き出しや上積みの交渉を集中してきた。今回は、JMIU、建交労・運輸、生協労連、全印総連、民放労連、出版労連、日本医労連、地方マスコミ(新聞)などより第1次回答の報告があり、地方登録組合からも新規回答が寄せられた。

  この結果、回答引き出し数は41%に達し、単純平均が2.06カ月+アルファの66万3774円、一人当たり加重平均で68万5589円になり、1週間前の第1回集計(既決分中心)に比べて支給月数・金額とも若干減少した。加えて、対前年実績比が▲10万6054円、引き上げ率にして▲13.78%と、過去最大の下げ幅を記録した。これは、経済危機による売上げ減、収益悪化・赤字決算や金融機関による貸し渋りの影響が広汎に広がるもとで、民間調査機関の「10万円以上、過去最大の落ち込み」などの予測と類似する傾向になっている。また、春・夏の交渉時に年末の一時金も決定した組合よりも、今年末交渉組の方が下げ幅が大きいのも特徴である。

 中小企業労組が中心の国民春闘共闘のなかでも、製造業では▲16万円台、建設業で▲8万円台、マスコミ関係でも▲8万円台の落ち込みを記録している。単産別に見て、前年実績プラス・アルファをかちとっているのは、化学一般労連紙パと日本医労連の2単産部会で、一部の業績回復や介護職員処遇改善交付金の支給などの特殊事情によるものである。

 例年活発な第2次回答以上の上積みは、いまのところ26組合(回答数の8.9%)。これまでの最高額は出版労連傘下の225万円余で、150万円以上の回答は出版、民放の計6組合にとどまっている。従来の高額回答組合や大手組合が、かつてなく苦戦しているのも特徴である。
 各単産は次週の25〜27日を中心に「秋年末要求の決着を迫る統一行動」などを設定しており、要求の前進、決着を迫ろうとしている。


医療は1.01カ月、生協が0.79カ月

パート等の一時金、回答引き出しすすむ

4.並行して実施したパート等(時間給労働者)の一時金は、これまでのところ日本医労連34組合と生協労連30組合の計64組合が回答を引き出した。平均支給月数は0.895カ月で、いまのところ前年実績(0.869カ月)を若干上回っている。金額は計算が遅れているため現状では不確定。単産別では、医労連が1.011カ月で前年実績(0.928カ月)の水準を上回っており、生協労連では0.788カ月で前年同期(0.817カ月)の水準を下回っている。いずれも、正規より厳しい生活実態にあり、最低でも前年実績以上または1カ月以上の一時金支給が期待される。




 
 変化をチャンスに、貧困・格差の解消、内需の拡大を(案)




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