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7月23日(水)

1日目の様子

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副議長
田中千恵子

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全労連議長
坂内 三夫

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農民運動全国連合会
白石淳一会長

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新日本婦人の会
高田公子会長

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労働運動総合研究所
牧野富夫代表理事

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反貧困ネットワーク
宇都宮健児代表



写真 農民運動全国連合会

白石淳一会長

 来賓挨拶のトップバッターということで、大変恐縮をしております。ご紹介いただきました農民連会長の白石でございます。全労連第23回定期大会に当たり、心から連帯の挨拶を申し上げる次第であります。

 そして、この間、全労連のみなさんは、激動する情勢の下で働く人たちの権利を守る運動をはじめ、国民的な課題である平和の問題でもその先頭に立って運動を進め、多くの成果を上げてこられました。とりわけ、格差と貧困の問題では、鋭い告発と粘り強い運動で、マスコミをも大きく取り上げるような状況を作り出し、国民世論に大きな影響を与え、要求を前進させてまいりました。全労連のみなさんの活躍あればこそと思っております。心から敬意を表する次第であります。

 農業、食料の分野においても、全労連のみなさんの果たした役割は大変大きなものがございます。昨年4月、わたしたちはあまりにも低い生産者米価にたまらず、米価の引き上げのための行動を起こしました。政府は当初「米価は市場原理で決まるものであり、政府が価格に介入することはできない」として、まったくにべもない態度を貫いておりました。

 こうしたかたくなな態度を変えさせて、政府に米価下落の対策をとらせることができた背景に、全労連のみなさんの動きが大きく影響したと思っております。さきほど坂内議長からもお話がありましたけれど、米作り農家の時給が256円にしかならないことに対し、最賃制の破壊とも結合して「これはあまりにもひどいじゃないか。農産物の価格の引き上げと、労働者の賃上げ要求は一緒だ」と全国で大いに宣伝をし、運動を強化していただきました。

 このことが決定打になって、国民的な関心が一挙に高まって、政府に重い腰を上げさせて、米価の対策に打ち出さざるを得なくなったと考えております。全労連のみなさんのご支援に改めてお礼を申し上げる次第でございます。大変ありがとうございました(拍手)。

 さて、G8の洞爺湖サミットが終わりました。今回のサミットは、深刻化する地球温暖化対策や食糧危機に、G8首脳がどのような解決策を示すのかということが問われておりました。出された声明は、解決策どころか前回サミットより後退した内容になっており、なんのために高いお金をかけて北海道に集まったのか、首を傾げるばかりであります。

 食糧問題では、福田首相が主張していた輸出規制の解除を盛り込んだために、食糧危機の根源とも言えるWTO体制の推進を言うに至っては、食糧危機の解決能力さえ失っていると言わざるを得ません。

 一方、わたしたちは世界各地から駆けつけてくれた海外代表と共に、民衆の立場から地球温暖化の問題、食糧危機を打開するためにも、7月の4日から9日まで食糧支援フォーラム、国際平和シンポジウム、ピースパレードなどなど実に多彩な行動を展開してまいりました。

 日本政府により韓国の代表の入国が拒否されるという妨害もありましたが、それも乗り越えて、おかげさまですべての行動が成功し、国内でわたしたちの訴えを届けることができたと思っております。行動に参加、ご協力いただいたみなさんに、心からお礼申し上げる次第でございます。行動の詳細を報告する時間はありませんけれども、今後のわたしたちの運動にとっても、大いに参考になると思いますので、海外代表のみなさんの運動の繋げ方を中心にわたしの感想をいくつか紹介をしたいと思います。

 そのひとつは、彼らの目線が大変低いということであります。わたしも毎日行動を共にしておりましたけれども、毎晩どんなに遅くなってもミーティングが行われました。その内容は、今日の行動の反省、明日の行動の留意点などでありますけれども、討議の中心点は「自分たちの行動が、どのように周りに受け止められているか。マスコミではどういうふうに受け取っているのか。市民の反応はどうなのか」といったところであります。当日の反省でいろいろと問題点があれば、翌日の行動に、即、反映をさせるという姿は、大変見事なものがあります。

 もうひとつは、マスコミに対する姿勢の問題であります。自分達の考えや主張を、あらゆる事態を想定してメディアに提供する。その目線の先は日本だけではなくて、全世界の人々に向けられているということを強く感じました。とりわけインターネットの活用には学ぶべきものがあります。刻々と変化する状況や、それに対するこちら側の主張や声明、これを瞬時に届ける手段として活用しております。日本の運動でも、大いに研究する必要があると思います。

 デモのやり方についても、学ぶべきものがありました。農民連が中心になって、7月7日に150名ほどの小さな小規模なデモ行進を行いました。このデモには、海外代表の意見で、沿道の市民に自分達の主張を理解してもらうための工夫がされておりました。テンポのよいシュプレヒコールなどがその最たるものでありました。例えば「G8の食糧支援イエス」といった非常に歯切れのいいシュプレヒコールを行いながら、デモ行進を行いました。

 このデモに対して、周りの人、とりわけ若い人の反応が大変よかったのが、印象的であります。海外代表のみなさんの話を聞くと、デモ行進は市民が運動に参加するための入口だと考えていると言われましたが、この言葉にわたしも大変触発をされた思いでおります。

 日本にはもちろん優れた運動の蓄積があります。同時に、わたしたち、今回のG8のさまざまな行動の中で得たものは、日本の運動を一層発展させる上で海外の運動と連帯することが大変大事だということであります。それは、日本の運動の視野を広げて、海外の民衆の闘いの威力に触れるということに繋がると思うからでございます。

 こうしたさまざまな成果の上に立って、今日のこの全労連の大会が成功され、今大会を契機に全労連がより一層発展されることをご祈念申し上げまして、わたしの挨拶にさせていただきます。大変ありがとうございました(拍手)。

開会あいさつ
全労連議長あいさつ
来賓あいさつ
農民運動全国連合会
白石淳一会長


新日本婦人の会
高田公子会長


労働運動総合研究所
牧野富夫代表理事


反貧困ネットワーク
宇都宮健児代表


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