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全労連第23回定期大会 2008年7月23日〜7月25日
 
 
7月23日(水)

1日目の様子

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副議長
田中千恵子

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全労連議長
坂内 三夫

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農民運動全国連合会
白石淳一会長

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新日本婦人の会
高田公子会長

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労働運動総合研究所
牧野富夫代表理事

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反貧困ネットワーク
宇都宮健児代表


【第1号議案付属議案】

08年秋闘方針(案)

1.秋闘をめぐる情勢の特徴

(1)高騰し続ける原油、穀物価格が生活を直撃

1) 07年10月以降、08年5月まで、全国消費者物価は8ヶ月連続して対前年同月比でプラスとなり、08年5月の消費者物価指数は4月比で0.8%、前年同月比では1.5%の上昇となっている。ガソリン・灯油、パンなどの上昇が大きく、被服・履物、食料、光熱・水道なども上昇しており、低所得者への影響の大きさが考えられる物価動向となっている。
 08年7月段階で、原油は1バーレル=140ドルを突破し、穀物価格などの高騰も続いている。エネルギーだけでなく食料も海外に依存する日本経済は、その影響を強く受けており、所得の海外移転も加速しはじめている。この点でも、市場に全てを委ねた「構造改革」の弊害が一気に表面化している。
 国民生活が危機的な状態に追い込まれ中、政府の責任を追及する運動もおき始めており、7月15日には漁民が燃料代への国の補助を求めて、一斉休業した。

2) 世界同時インフレの懸念も高まり7月のG8でも、主要課題の一つとなったが、有効な対策を打ち出すことができなかった。特に、高騰の主因となっている投機規制には、アメリカ、日本政府が消極的な対応をとっている。
 福田首相は、物価上昇に対し「仕方がない」との発言を行うなど、国民生活軽視の姿勢をあらわにした。その背景には、企業が原料高等の経営圧迫を強く主張し、価格転嫁や人件費抑制等の姿勢を強めていることもある。
 国内消費の低迷が長期化していることもあって、企業はアジアなどへの投資、販売拡大戦略を強めていることが次第に明らかになってきており、その点でも大企業の経済活動の横暴さは極まっている。

3) 08年春闘でも、内需拡大の観点から賃金改善を求める「追い風」もあったが、グローバル化のもとでの海外投資や株主配当、役員報酬を優先する企業経営の強まりもあって、大企業主導の賃金抑制状況を打ち破ることには成功していない。
 08年春闘結果が一定程度反映していると思われる08年4月の毎月勤労者統計では、産業計で所定内給与が対前年比で0.7%増となっているものの、運輸業などいくつかの産業では前年比マイナスとなっている。このような結果から推測しても、08春闘期に労働者の賃金改善が進んだとは言い難い。
 08年夏から秋にかけても、電力会社の料金引き上げをはじめ、物価上昇が続くことが強く懸念される。サブプライムローンに端を発した金融危機も引き続いている。労働者の生活悪化を食い止める賃金改善が求める、08年秋闘から09年春闘にかけた連続的なたたかいが求められる。したがって、08年秋の段階から、「なくせ貧困」、生活危機突破の労働者・国民との共同を前進させ、政府責任や大企業の社会的責任の追及を強める必要がある。

(2)消費税率引き上げと「海外派兵恒久法」などの悪政強行を臨時国会でもくろむ福田内閣

1) 6月21日に第169回通常国会が閉会した。福田首相は、消費税率引き上げについて「決断すべき時期に来た」などと発言し、社会保障財源を口実にした引き上げ環境の整備を急いでいる。
 6月19日に、そのことを目的に設置した社会保障国民会議が中間報告を行った。しかし、後期高齢者医療制度などの社会保障制度改悪への怒りの前に、財源問題は曖昧にせざるを得なかった。
 通常国会終盤に参議院で可決された後期高齢者医療制度廃止法案について、衆議院で継続審議とせざるを得なかったこととも合わせ、秋の臨時国会では、引き続き医療、福祉制度のあり方や社会保障財源(消費税)問題が重要課題となることは必至である。
 後期高齢者医療制度廃止法案の優先審議と早期成立を求める取り組みを、臨時国会冒頭で集中し、たたかいを攻勢的に進める必要がある。

2) インド洋への自衛隊派遣の法案が1月初旬には再度期限切れとなることもあって、「新テロ特措法」の延長問題が争点となることは必至である。また、民主党が07年秋の臨時国会に提出した法案が通常国会でも継続審議となり「火種」として残る「自衛隊海外派兵恒久法」についても、臨時国会の重要課題となる危険性は薄らいでいない。
 政府与党は、第170回臨時国会を8月下旬にも召集し、「新テロ特措法」の延長について、再議決で法の成立をはかれる条件整備までおこなおうとしている。与野党の意見が異なる重要法案について、審議を尽くさないまま、「60日間ルール」に依拠して成立させることが繰り返されるのでは、議会制民主主義は形骸化する。民主主義破壊の暴挙を許さないためにも、たたかい強化が求められている。
 消費税率引き上げをめぐっても、同様の動きが見え隠れしていることにも目を向け、国民生活破壊、憲法蹂躙の悪法成立反対と衆議院の早期解散、総選挙を迫る取り組みを結んで、宣伝、集会などの行動を強める。

3) 労働者派遣法をめぐり、日雇い派遣禁止を内容とする労働者派遣法改正に厚生労働大臣が言及し、自公与党での合意も成立して、臨時国会への法案提出が確実視されている。
 厚生労働省は、労政審議会において、労働者派遣法「改正」論議を進めているが、その内容は、危険業務の日雇い派遣禁止は論議しているものの全面禁止とは程遠い。研究会は、7月中に検討結果をとりまとめて労政審議会の議論に移し、10月初旬を目処に法案の閣議決定を行うことが想定されている。
 国会段階では、高まる国民世論も背景に、野党4党での法案協議が合意されている。しかし、明らかになっている各党の法案要綱などでは、日雇い派遣の禁止に焦点をおいた民主党と他の政党との乖離が大きいことも明らかになっており、臨時国会までの取り組み強化が求められている。
 なお、通常国会の最終盤、自民党と公明党が労働基準法改正法案について、所定外労働時間の割り増し増の基準時間を引き下げる修正をおこない、臨時国会での法成立をめざすことで合意しており、昨年に続き、秋の臨時国会で、労働法制が重要課題となることは確実である。

4) 第169回通常国会の終盤、6月11日に民主党など野党3党が福田首相の問責決議を提出し、可決した。これを受けて、その後の審議が空転し、特に参議院では、法案の会期末処理がおこなわれなかったことから、障害者自立支援法改正法案などの議員提出法案や、政府提出の児童福祉法の一部改正法案などが廃案となった。
 政局ねらいでの対決姿勢を強調する余りに、国民生活関連の法案の審議が不十分となったことの問題点は少なくない。関係団体とも共同し、制度改善を求める運動を引き続き強化する。

(3)前進しつづける反貧困運動

1) 6月19日、反貧困ネットワークなどの団体は、生活保護基準引き下げともかかわる社会保障費2200億円抑制に反対する申し入れを、広範な団体・個人の共同行動として取り組んだ。これも基点に、10月19日の中央集会に向けて、全国キャラバンが取り組まれることとなっている。
 09年度予算編成とも関わって、社会保障費抑制をはじめとする歳出削減が大きな争点となることは必至の状況にある。6月27日、政府の経済財政諮問会議が決定した「骨太方針2008」でも、歳出削減の継続を確認している。一方で、道路特定財源の一般財源化にも言及しており、年末の予算編成に向けて「税金の使い方」論議が活発化することは必至ある。
 なお、その際、「小さな政府」づくりや「霞が関埋蔵金問題」などとも関連して、公務員人件費削減や行政組織再編「合理化」の攻撃が激化する状況にもある。

2) 歳出と関わっては、政府・与党が検討している後期高齢者医療制度の見直しや医療、介護労働者人材確保法ともかかわる予算確保2200億円の社会保障費抑制が問題となること、08年度予算で健康保険組合、共済組合に負担が押付けられようとした政府管掌健康保険への国庫負担の肩代わり法案が成立していないこと、社会保障費抑制は限界とする声が与党内部でも強まっていること、などにも留意が必要である。
 以上のような状況をふまえれば、「税金のとり方使い方」にかかわる大きな目標は共有しつつ、貧困解消を具体的に求める立場から、「構造改革」で改悪され続けた制度の改善を求める個別課題の運動を相互に協力して前進させる共同の在り方の検討も課題である。

3) 食糧危機への問題意識が国民的に共有される中で、農民の運動も前進している。減反政策などの農業つぶしに反撃し、農業再生をめざす運動は、地産池消運動とも一体で広がり始め、持続可能な農業経営の実現のためには価格保障、所得保障制度の充実が必要との運動が前進し始めている。先に触れた漁民のたたかい、下請け単価の適正化などを求める中小・零細事業者のたたかいも強まっている。
 また、生活保護切り下げの不当性を訴えていた「生存権裁判」では、6月26日に、厚生労働大臣の裁量権を広く認めて請求を棄却するという不当判決が出された。判決は、「生活保護との整合性」を明確にした改正最低賃金法の具体化を求める運動や、生活保護基準引き下げ改悪を許さないたたかいにも影響することから、不当判決を跳ね返す運動への支援強化が必要となっている。

4) 6月20日、連合も参加する成長力底上げ戦略円卓会議では、改正最低賃金法には十分触れないまま、企業の支払い能力にも配慮した「小規模事業所の高卒初任給」を目標において、法定最低賃金の引き上げを行うことで合意された。
 ワーキング・プアの根絶や、他の諸制度との関係でも早期の実現が求められる「時給1,000円」の実現を棚上げしかねない合意である。それを乗り越えるためにも、改正最低賃金法の厳格な運用をせまる取り組みと、地域での貧困解消運動の強化が求められている。

(4)強まる公務リストラ

 年度途中での賃金、退職金カットや、事業費削減、施設の売却などで1000億円の財政削減を打ち出した大阪府・橋下知事の行政改革(維新プログラム)をはじめ、自治体での行政改革が急テンポで進み始めている。
 その手法は、公務員人件費の削減、病院など公営事業の整理・合理化、施設の民間委託拡大や売却、事務・事業の廃止などで共通している。攻撃の背景には、「地方公共団体の財政の健全化に関する法律(財政健全化法)」が施行され、08年度決算状況をふまえた起債制限等の措置が予想されるからである。同時に、道州制実施も視野に入れた地方分権推進委員会の第1次勧告にもとづく事務委譲などが、08年秋以降、具体化される状況にもある。
 自治体病院の統廃合計画の決定など、財政健全化を口実とする地方自治体での行財政改革の具体化が進行するもとで、「住み続けたい地域運動」の本格化が求められる。
 公務員制度改革基本法が成立し、3年以内の法的措置の具体化に向けた作業が開始される。公務の民主化や公務員労働者の権利確立にとって、極めて重要な法案化作業であり、08年秋の段階にも積極的な対応を図る必要がある。

(5)経済成長路線に固執する「骨太方針2008」

 6月27日に閣議決定された「骨太方針2008」では、道路特定財源の一般財源化や歳出削減継続を宣言すると同時に、労働力減少を口実とする外国人労働者の受け入れ、地球環境問題への対応を理由とした産業構造などの転換、人生90年時代を前提とする社会保障と雇用の調和などに言及している。
 いずれも特段に目新しいものではないが、行きづまっている経済財政運営に対する国民の批判をかわすため、目先の主張を変えつつ、社会保障の空洞化や形骸化、雇用の不安定化と人件費削減、あらたな成長分野への集中的投資などの従来方針を継続・強化する内容である。この「骨太方針2008」も受けた09年度概算要求では、社会保障費抑制に関わり、生活保護基準の引き下げや雇用保険への国庫負担廃止などが課題として浮上しはじめている。一方で医師養成での拡充方針への転換など、削減一辺倒に社会保障政策を修正する動きもある中で、財政面からの縛りは緩めないとする姿勢を改めて示したものであり、福田政権の迷走が露呈していると言える。
 そのような矛盾も直視し、「骨太方針2008」に沿った09年度予算編成ではる労働者・国民の生活危機は突破できないことなど、批判の宣伝行動などを強める必要がある。

2.08秋闘の重点課題と中心となる取り組み

 以上のような情勢認識のもと、大会方針を実践、具体化する立場で、08年秋闘方針を具体化する。
 その際、①臨時国会の早期召集が想定され、その国会では「新テロ特措法延長法案と自衛隊海外派兵恒久法」、「後期高齢者医療制度廃止法案」、「労働者派遣法抜本改正」の3点を最重要課題においてたたかうこと、②燃料、食料品高騰などによる生活危機突破の国民共同前進が緊急課題となっていること、③09年春闘とも関わって、消費税率引き上げをはじめとする税制課題と、年金、医療、福祉の社会保障制度改善の国民的運動が重点になることから、それらの課題での取り組みを秋闘期から開始すること、④09年春闘期の職場闘争強化を意識した要求、情勢討議など職場からの学習強化をはかること、⑤「憲法署名」の国民過半数達成を目標に、当面、地域と職場過半数の達成をめざして粘り強く取り組みを進めること、の5点を重視して、課題の設定、行動の具体化をはかる。

(1)「なくせ貧困」、生活危機突破の国民的運動の展開をめざす

1) 臨時国会での「派遣労働者保護法」の実現をめざし、運動を強化する。「派遣労働者保護法」成立を求める賛同署名を8月から10月末までの間、集中的に取り組む。
 賛同署名は、労働組合役員、弁護士、学者、文化人などを想定し、「非正規センター」のサポーター組織化とも連携させる。
 9月2日に開催される労働法制中央連絡会総会を成功させる。同日、日本弁護士連合会主催で開催される「労働と貧困」プレシンポに参加する。
 臨時国会開会冒頭の時期に、労働者派遣法の抜本改正を求める院内集会開催を追求する。

2) 後期高齢者医療制度廃止法案の早期成立を求め、取り組みを強める。
 廃止法案成立を求める緊急の国会請願署名を臨時国会開催時期を目処に、組合員を中心に取り組む。
 臨時国会冒頭(9月3日又は10日で調整)に廃止法案成立を求める大規模な国会行動を取り組む。
 社会保障闘争を強めることも目的に、9月4日〜6日に東京で開催される中央社会保障協議会の「社保学校」に結集する。
 医療制度改悪などの労働条件への悪影響を検証し、09年春闘期の取り組みにつなげる目的で、「健保・共済組合運動交流集会」を11月に開催する。
 生活保護基準、雇用保険制度の改悪に反対する政府、国会行動を強める。

3) 改正最低賃金法の実現をせまる地方議会要請行動をスタートさせる。
 生活保護基準を下回る最低賃金をなくし、ワーキング・プアの解消を地域から進めることを求める意見書採択運動を検討する。

4) 「なくせ貧困、生活危機突破」を中心課題とする取り組みを強化し、職場地域から決起する。
  全労連幹事会に「危機突破闘争本部」を設け、08年秋闘から09年春闘にかけた取り組みの調整と指導を強める。
 大きな節目として11月13日に中央行動配置し、生活危機突破、貧困解消を求める省庁要請行動などに取り組む。
 同日に全国統一行動を配置し、生活危機突破、08年秋闘諸要求実現をもとめ、ストライキを含む行動に取り組む。
 11月13日から23日を「なくせ貧困、生活危機突破・全国集中行動旬間」と位置づけ、各地方、地域での集会、宣伝などの行動を実施する。
 以上の諸行動を、民主団体、大運動実行委員会などと共同して取り組むことも目的に、10月4日に大運動実行委員会規模で実施される「各団体全国代表者会議」の成功をめざす。

5) 10月5日の青年大集会、10月19日の反貧困の行動も節目に、「なくせ貧困」の一点での共同行動を前進させる。
 青年大集会もうけた10月6日から12日までの週を「なくせ貧困ウイーク」と位置づけ、ターミナル宣伝、集会、学習会などを、単産、地方組織で具体化する。

6) 第23回大会で正式発足する「非正規センター」の取り組みを開始し、サポーター登録運動を進める。
 「非正規センター」発足関連行事として、「非正規労働者の働くルール確立シンポ」を開催する。1年間かけて全ブロックでのシンポ開催をめざすこととし、秋闘段階では中央段階も含め2〜3箇所での開催をめざす。中央のシンポは、ITUCが10月7日を中心に呼びかけている「国際ディーセント・ワークデー」に連帯して取り組む。
 「青年労働者の心とからだの健康実態調査」を8月から10月にかけて実施する。

7) 10月4日にパート臨時労組連絡会第8回総会を開催する。
 ヘルパーネットも中心に、「介護労働者人材確保法」の制定を求める署名、政府交渉を取り組む。
 また、外国人労働者連絡会に中心的課題に、外国人研修生、実習生にかかわる法制度改定を求める取り組みを位置づけ、対応を強める。同課題での全労連の「考え方(案)」も活用し、有識者、NPO団体などとの連携を強め、要求の反映をめざす。必要な時期の集会等の開催を検討する。政府の法案検討に対し、交渉等を取り組む。
 派遣労働者保護法制定を求める取り組みを、派遣・請負連絡会の主要な取り組みに位置づけて、国会行動などを強める。

8) 消費税率引き上げ反対、庶民減税を求める署名(なくせ貧困「税金署名」、国会請願署名)運動を具体化する。
 取り組みは9月から11月末までの取り組みとし、11月段階の中央行動、国会行動などで活用する。署名は、ホームページの活用や宣伝ビラでの賛同呼びかけなど、組織内外へも協力を呼びかけるキャンペーン型運動として具体化する。

9) 年末一時金の確定、自治体賃金確定などを課題とする秋闘統一行動を11月中旬に配置し、ストライキを含む統一行動の配置を呼びかける。各単産の中央行動への共同、支援を呼びかける。

(2)「職場の働くルール確立」の運動を進める

1) 24時間型社会を告発し、規制強化を求める取り組みを再強化する。10月下旬に、「告発、24時間型社会シンポ」の開催をめざす。
 このシンポを契機に、「環境にやさしい働き方」をめざして要求・政策論議を加速させる。地球温暖化問題での学習運動を先行させ、DVD(公害地球懇作成)や、パンフレット(全労連で作成予定)などを活用した職場、地域での取り組みを提起する。温暖化ガスの大口排出先の規制強化を求める「国民署名」に取り組む。

2) 労働時間規制の強化を求める取り組みを職場から強めるため、労働協約モデルの検討を有識者の協力も得て、政策活動の一環として08年秋から開始する。
 10月11日〜12日に開催される第3回健康で安全に働くための交流集会(いの健センター主催・京都)の成功に尽力する。

3) 男女雇用機会均等法、改正パート労働法の施行後の実施状況を調査し、問題点の把握や職場での定着に向けた取り組み交流をはかる目的で、「働き続ける職場作り交流会(仮称)」を11月中旬に実施することを検討する。この課題を政策研究課題と位置づけ、労働総研などの協力を得て取り組みを進める。
 育児・介護休業法の改正を求める取り組みを強める。

4) 公務員労働者の労働基本権回復に向け公務員制度改革闘争本部を中心に取り組みを進める。

5) 11月に改選される第30期中央労働委員の公正任命を求める取り組みを強める。8月4日に、推薦手続きを行う。
 第28期の不公正任命にかかわる裁判勝利をめざして取り組む。

6) 09年春闘期での運動活性化も目的に、公契約運動での交流・学習集会を11上旬目処に開催する。

7) 10月25〜26日に、「はたらく女性の中央集会」を東京で開催する。

(3)「住み続けたい地域運動」を展開する

1) 07年度から継続している地域運動とかかわる労働総研との共同研究を継続し、モデル地域での実態調査などを検討する。
 地方自治体での行政改革の状況などについて、関係単産や地方組織の協力も得た調査と研究をすすめ、対政府追及などを検討する。

2) 地域医療・公的病院守れの運動を全国的に強める。6月22日の集会もふまえた運動化を進めるとともに、09年度予算編成とも関わって政府交渉や、地方自治体要請行動などを行う。
 11月に予定する中央行動の課題に位置づける。

3) 8月30日〜31日に全国災対連などが開催する「被災者主人公の生活再建と地域復興考える災害復興研究交流会」(新潟県柏崎市)に結集する。

(4)「戦争をしない・参加しない日本」を貫く憲法闘争を継続する

1) 「自衛隊海外派兵恒久法」の制定に反対して運動を展開する。
 作成・配布するリーフレットももとに、恒久法の問題点や名古屋高裁判決の意義などの職場学習を強める。
 恒久法反対署名を組合員と家族、職場を対象に展開し、早期に50万筆の達成をめざす。
 民主団体とも共同して、宣伝行動、集会、国会議員要請行動などを強める。
 「2008年日本平和大会IN神奈川」(11月14日〜16日)に結集し、成功にむけ奮闘する。

2) 「憲法署名」の引き続きの追求、職場、地域「9条の会」の結成、全自治体をカバーする「憲法共同センター」の結成を進める。
 「9日の宣伝行動」、月末時点での取り組み状況の把握と点検などを定例化する。
 憲法闘争本部を継続する。

(5)09年春闘の準備など

1) 生活改善と危機突破をめざす09年春闘準備を開始する。要求アンケートも活用した賃金、情勢学習などを重視する。また、非正規労働者を対象とする要求アンケートについては、組織化運動の一環に位置づけ、ターミナル配布等を行うことも検討する。
 9月30日に、「賃金、労働条件交流集会」を開催する。
 11月27日、28日に春闘討論集会を開催し、情勢、要求課題などでの認識を深めるとともに、春闘のおおまかな日程を論議する。
 1月22日〜23日に評議員会を開催する。

2) 大企業のぼろ儲けや優遇税制の実態などを「告発」する「検証・大企業の実態」のホームページでの運用を開始する。労働総研などの協力を得て運用できるよう、協議を進める。

3) 国民春闘共闘委員会の次のような日程にも留意した春闘論議を進める。

9月4日 国民春闘共闘第8回常任幹事会
10月17日 国民春闘共闘第9回常任幹事会
10月29日 国民春闘共闘09年度年次総会
11月20日 09春闘要求アンケート第1次集約予定
11月20日頃 国民春闘共闘第1回常任幹事会
12月中旬 国民春闘共闘第2回常任幹事会

3.労働組合の共同と組織の拡大・強化

1) 全労連が共済事業を実施するための検討を進める。そのため、「共済規制に反対する対策会議」を発展的に改組して「全労連共済事業検討委員会」を設ける。
 「共済運動」交流集会を11月下旬(もしくは12月初旬)に開催する。これに向けた地方協議会での「学習検討会」の開催を検討する。

2) 秋の組織拡大月間を11月、12月に設定し、目標をもった取り組みを進める。

3) 組織拡大推進費を活用した「オルグ養成講座」を全国8ブロックで、秋闘期間中に開催する。

4) 活動の困難を抱える地方組織の組織強化をめざし、関係地方組織と単産代表による会議の第1回目を9月19日に開催する。
 9月18日〜19日に、「組織拡大・強化対策会議」(単産・地方組織の組織担当者会議)を開催する。

以 上

開会あいさつ
全労連議長あいさつ
来賓あいさつ
農民運動全国連合会
白石淳一会長


新日本婦人の会
高田公子会長


労働運動総合研究所
牧野富夫代表理事


反貧困ネットワーク
宇都宮健児代表


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